外交

北朝鮮建国68周年記念祝賀会 日朝関係の進展呼びかけ

Sunday, September 11, 2016

許宗萬議長

パンオリエントニュース

東京 - 北朝鮮建国68周年を記念する祝賀会が、8日、都内にて在日本朝鮮総聯合会主催で行われた。以下は、式典にて同会の中央常任委員会・許宗萬議長 が述べたスピーチの全文である

尊敬する日本の友人のみなさん!

尊敬する駐日大使館員をはじめとする外国の友人のみなさん!

親愛なる同胞のみなさん!

私はまず、朝鮮民主主義人民共和国創建68周年の祝賀宴に参席されたみなさんを心から歓迎します。

共和国創建68周年を迎える今年は、わが国にとって新しい時代が開かれた意義深い歴史的な年です。

われわれは、朝鮮労働党第7回大会で党の最高位に推戴された金正恩委員長が、最高人民会議第13期4回会議で改正された憲法によって国家の最高指導者に定められた、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長に選出されて初めての共和国創建日を迎えています。

金日成主席と金正日総書記の賢明な指導のもと、自主、先軍、社会主義の道を揺るぎなく歩んできた朝鮮人民は今日、敬愛する金正恩委員長を中心に一心団結し、第7回党大会が示した国家経済発展五ヶ年戦略遂行の突破口を切り開くべく「200日戦闘」に一丸となって邁進しています。

わが国では、米国と日本を中心とする敵対勢力の不当な経済制裁と圧力を自力自強の精神ではねのけ、人民経済の基幹産業部門や軽工業分野における国産化体制を構築することで生産活動を活性化し、人民生活の経済文化的水準も日増しに高まっています。

全国各地で建設ラッシュが続いており、平壌における超近代的な「黎明通り」の建設をはじめ、全国の都市に次々とそびえたつ高層ビル群とニュータウンはわが国の姿を新しく変貌させています。

より豊かな社会主義経済強国・文明国の建設を目指し飛躍的発展を遂げている朝鮮人民にとって、朝鮮半島の平和と安定は必要不可欠です。それはまた、わが民族の運命に関わる死活的問題であり、祖国統一の必須的前提条件です。

わが国は、第7回党大会において、祖国統一の画期的な方針を示し、北南間の軍事対決状態を緩和しすべての問題を対話と協商を通じて解決することを呼びかけました。

しかし、誠に遺憾ながら、今日の朝鮮半島情勢はいまだに緊張状態に置かれています。

米国と南朝鮮当局は、今年も共和国の最高指導部の除去を狙った「斬首作戦」と「平壌占領」を想定した極めて侵略的な米「韓」合同軍事演習を春と夏に強行しました。

数十万もの兵力が動員される、地球上でもっとも大規模なこれらの軍事演習には、B52H核戦略爆撃機、B1B、B2Aなど最新のステルス核戦略爆撃機、原子力空母ジョージ・ワシントンとステニス、原子力潜水艦ノースキャロライナ、テキサスなど、現在米国が保有するあらゆる核戦争装備が総動員され、わが国に対する核の脅威は極限に達しています。

さらに、米国と朴槿恵政権は、高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の南朝鮮配備を決定し、朝鮮半島情勢をより一層悪化させています。

わが国が、アメリカの執拗な核先制攻撃挑発には、やむなく、核抑止力で立ち向かう以外にないとの戦略的決断をくだし2013年3月に経済建設と核武力建設の並進路線を打ち出したことは、きわめて正しい選択でした。

金正恩委員長は「われわれの核武力が対すべき真の敵は核戦争それ自体である」と述べました。米国によるわが国での核戦争危機を強力な核抑止力をもって根源的に終息させ、地域と世界の平和を守るということは、わが国の確固たる立場です。

いまや、朝鮮の戦略的地位は大きく高まり、わが国と米国の軍事的力関係には根本的変化が生じています。米国は、わが国の戦略的地位と情勢変化の本質を正しくとらえ、停戦協定を平和協定に替え、南朝鮮から米軍を撤退させるべきだと思います。

朴槿恵政権はいまだに「北の崩壊」という妄想にとらわれ、北側の対話提案をかたくなに拒否する一方、世界各国を行脚し「対北制裁強化」を懇願する卑屈な「請託外交」をくり返していますが、この愚かな反統一・同族対決政策は、すでに破綻しています。

今月17日には朝日平壌宣言14周年を迎えます。安倍総理は2002年9月の朝日首脳会談に同席し平壌宣言調印にも立ち会い、2004年5月の第2次小泉訪朝と首脳会談での合意事項も詳しく知る政治家として、宣言と合意事項の履行に重い責任を負っていると思います。

安倍政権は、2014年5月に拉致問題の再調査を含むストックホルム合意がなされ、対話の道が再開されたにも関わらず、この2月に制裁措置を復活・拡大させ合意を一方的に破棄することで、みずから拉致問題の解決をも遠ざけてしまいました。とくに、朝鮮総聯と在日朝鮮人に対する政治的抑圧と差別、人権侵害を強め、朝日関係を最悪の状態に追いやっていることは、大変遺憾なことです。

日本の各界と国民の間では、「日朝関係の膠着状態を打開し、関係改善を模索すべき」との声が日増しに高まっています。また、今のような朝日関係の状況下でも、中央と地方の各界人士たちが団を組んで共和国を訪問し続けており、友好親善の輪はこれからもより一拡大強化されていくことでしょう。

今年は、在日同胞が解放直後の1946年に民族教育における中等教育を実施して70周年になる意義深い年です。私は、ここにお集まりのみなさんが、在日同胞の教育と生活、民族権利を守り、朝日友好親善と朝鮮半島の平和と統一をめざす朝鮮総聯の活動に変わらぬご支援、ご協力を寄せてくださることを願ってやみません。

最後に私は、朝鮮民主主義人民共和国創建68周年を祝し、敬愛する金正恩委員長の健康を祈念し、朝日友好親善のさらなる発展とここにお集まりのみなさんのご健勝を願って、乾杯したいと思います。
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