外交

駐ヨルダン日本大使館に陳情-次期駐日大使候補を認めないで

Sunday, March 10, 2019

リマ アンナブ女史

アンマン- (パンオリエントニュース) ヨルダン王国の次期駐日大使の候補、リマ アンナブ女史につき、日本国内のヨルダン人たちから反対運動が起きており日本のメディアやSNSに広がっている。
彼らはアンマンの駐ヨルダン日本大使館にこの候補者を拒否するよう求めている。

この反対運動には様々なグループが参加しており、彼らは昨年多くの犠牲者を出した死海での鉄砲水事故当時観光大臣であったアンナブ氏がこの事故の責任当事者であると訴えている。

ヨルダンの元国会議員のワシフ アルラワシュデ氏は、ヨルダンの日本大使に書簡を送り、アンナブ氏の就任を認めないよう求めた。

アンマンの地元紙に掲載された文書で、アルラワシュデ氏は、「死海での事故の犠牲者や遺族に敬意を表します。この事故の際彼女は責任を取って観光大臣を辞任しています。もし日本が彼女の駐日大使就任を認めるなら、ヨルダン人たちの心にわだかまりが残るでしょう」

カラク州選出の議員サッダ ハバシュネ氏も3月7日の自身のフェイスブックで、今回の大使任命の決断がヨルダン国民を刺激しているとヨルダン外相のオマール アルラザル氏を批判した。

ヨルダン議会外交委員会のメンバーであるラエド ガザアレ議員は「リマ アンナブは大使としての資質に欠ける」と述べている。

ヨルダン人医師であるアドゥナン アブシドゥー氏は昨年の死海の事故で娘を亡くしているが、日本の宮内庁に対してアンナブ氏をヨルダン大使として承認しないよう求めた手紙を出した。

昨年10月25日、死海での鉄砲水の発生により遠足に来ていた子供たちや教師、ガイドの乗ったバスが流され21名の死者と大勢の負傷者が出た。アンナブ氏は当時観光大臣であったが、観光省の怠慢が原因で起きた事故だという批判を受け責任を取り大臣を辞任している。彼女は政治家であると同時にビジネスパーソンでもある。

アラブ諸国では大使の任命は数年毎の交代というのが通常であるが、今回のようなレアケースにつき、日本政府は今のところ何も公式のコメントを出していない。



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