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東電株主、原発再稼動方針決定を批判

Thursday, July 5, 2012

東京―パンオリエントニュース

「脱原発・東電株主運動」のメンバーである木村結さんに、パンオリエントニュースは話を聞いた。

木村さんは、先月27日に開かれた東京電力株主総会で原発再稼動への方針が打ち出されたことについてこう語った。

「東京電力は原発を運転する資格はありません。それにもかかわらず運転しようとするのは何も変わっていないということ。福島の事故は彼らにとって何だったのか。不思議で仕方がありません。」

木村さんは東電の株主として20年前から、株主総会で津波や地震による全電源喪失の危険性を訴え続けていた。「東電が私たちの警告に一度も耳を貸さなかったことが事故につながったと思っています」と話す。

今回の株主総会においても、脱原発派の意見が耳を傾けられることはなかったという。「仕込み株主、動員株主の意見ばかり拾っていました」と事故後も変わらない「原子力ムラ」の体質を批判した。

木村さんは、東電の国有化が今回の株主総会でなされた決定の中で最も重要なものであると指摘する。彼女は「TEPCOがすぐに分社化をし、原発を切り離して、新しい発電だけの会社として再生することを望んでいます」と話した。

「東電株主代表訴訟」の事務局長としても活動する木村さんは、勝俣恒久・前会長ら歴代経営陣27人を相手に、個人資産で福島原発事故の補償をするように求めている。

昨年の原発事故の責任を誰も追及されていないことについて「日本の官僚システムが一番の原因だと思っています」と話した。「結局皆で支えあって、こうして長い間誰も責任を取らないで歩んできたことが今回の事故を起こしたんだと思っています。」

パンオリエントニュース



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