外交

「ポリサリオ、「テロ組織 」に分類も横浜開催のTICADに参加」

Sunday, August 3, 2025

(MOFA)

パンオリエントニュース
東京- ダマスカス-ワシントン: 日本は8月にアフリカ開発会議(TICAD9)を開催し、アフリカ諸国の首脳が経済・社会問題や平和・安定について話し合う。日本の岩屋毅外務大臣は、この会議には官民の双方が参加し、企業やNGOによって200近いイベントが開催されると発表した。TICAD9の目的は、人工知能と先端技術を活用し、アフリカと日本の相互繁栄と協力を促進することである。


50カ国以上のアフリカ諸国がTICADサミットに参加する意向を示している。岩屋外相は、日本がアフリカ連合(AU)と分離主義ポリサリオ運動の参加について協議中であることに触れたが、具体的な詳細については言及しなかった。しかし、情報筋はパンオリエントニュースに、「日本は、ポリサリオ戦線がモヘメッド・イェスレム・ベイサット外相率いる代表団を率いてサミットに出席することに同意した」と伝えている。この決定は、東京がポリサリオ戦線を公式に承認していないにもかかわらず下された。

報道によれば、ポリサリオのTICAD9への参加は、現在進行中の以下の政策を示している。

イランと同盟関係にあった旧バアス政権が崩壊した後、シリア当局は首都ダマスカスにあったポリサリオの事務所を閉鎖した。また、モロッコ王国の国家主権と領土保全を尊重することを確約し、いかなる形態の分離主義団体への支援も拒否した。さらにシリアは、モロッコとの二国間協力を強化し、地域の安定を高めるという確固たる意志を表明した。

情報筋によれば、東京にいるアフリカと西側の外交官は、「ポリサリオ戦線のTICADへの参加に伴う潜在的なリスクについて深刻な懸念を表明している」という。ポリサリオ戦線とその支援国のメンバーは、テロ指定された分離主義運動がアフリカの指導者たちと共にメンバー国として参加することを日本政府が許可していることを悪用するかもしれないので、「日本での会合は対立につながるかもしれない 」と懸念している。

6月24日、米共和党のジョー・ウィルソン下院議員は、民主党のジミー・パネッタ下院議員とともに、ポリサリオ戦線を 「外国テロ組織 」に指定する超党派の法案を議会に提出した。ウィルソンの法案は、この問題に対する超党派のコンセンサスを強調するものである。「ポリサリオ戦線はテロ組織である」とウィルソン氏は自身のXアカウントに書き、ポリサリオ戦線を「イラン、ヒズボラ、ロシアに支援されたマルクス主義民兵組織であり、イランにアフリカでの戦略的地位を提供し、248年にわたる米国の同盟国であるモロッコ王国を不安定化させている」と見ている。

アメリカの法案は、ポリサリオ運動がアフリカのサヘル地域で広範な武器と麻薬の密売ネットワークに関与していることを直接非難し、サハラ国境地帯での停戦協定の意図的な違反とモロッコの民間人を標的にした計画的な攻撃を指摘している。

昨年4月にフィンランドの新聞に掲載されたアリ・ピッタヤヴァーラ博士の記事は、ポリサリオ戦線とイランとのつながりの疑惑について論じ、彼らがヨーロッパに脅威をもたらすことを示唆している。彼は、この関係はヒズボラやフーシのようなイランの代理人との戦略を反映したものであり、ヨーロッパ南部の国境の安全保障に重大な懸念をもたらすと論じている。

民主主義防衛財団(FDD)は4月17日、北アフリカ、特にポリサリオが支配するアルジェリアのティンドゥフ収容所におけるイランの影響力拡大を強調する政策報告書を発表した。報告書では、ポリサリオの代表が、イランがカミカゼドローンを同グループに供給すると発言したことに触れ、イランがこの地域で存在感を高めていることの意味を強調している。

シリアでの挫折とヒズボラの弱体化を受け、テヘランはヨーロッパの国境付近に新たな機会を求めている。国際的に孤立しているポリサリオ戦線は、便利で適応しやすい道具として機能している。

日本は警察庁の安全保障報告書でポリサリオ戦線をテロ組織と指定し、この分類を解除していない。アナリストたちは、日本がTICAD会議でポリサリオの代表団を受け入れていることは、ダブルスタンダードであり、他国のパートナーシップ・フォーラムに比べて東京の信頼性を損なう可能性があると見ている。これは外交的緊張を招き、特に他の国々がアフリカ関連の会議からポリサリオを排除していることからも、日本の国際的地位に影響を与える可能性がある。

外交筋によれば、ポリサリオが横浜で開催されるTICADに参加することは、日本がポリサリオを主権国家として承認することを意味するという。この動きは、日本がテロ組織を承認していることを国際社会に示唆する可能性があり、国際関係における確立された規範に挑戦する可能性がある。(パンオリエントニュース)



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